一般社団法人飛驒高山大学設立基金(代表理事 井上博成・「Co-Innovation University(仮称)」)は、文科省への申請年度を2024年10月に延伸し、開学年度を2026年4月を目標とすること、及び共創を促進する機関設置を通じた共創事例の創出に向けての検討開始を以下の通り、お知らせいたします。
2019年11月2日より「大学設置準備委員会」を発足し、飛騨・高山地域に大学設立に向けた検討を開始してまいりました。2020年6月9日には岐阜県飛騨市様と大学設置に関する包括支援協力協定を締結しております。また2021年11月5日には宮田裕章氏の学長候補の就任をはじめ、藤本壮介氏と共につくる建設計画、及び設置構想の共創学部についての構想を公表いたしました。
その後も、様々な領域の有識者をはじめ様々な地域・社会の声をもとに議論を重ね、建学の精神などを重視し、新しい未来を共創する人材を育成する教育を実現すべく検討を重ね、2022年10月設置認可申請提出、2024年4月開学を目指して取り組んでおりました。
私たちは共創学を通じて、「人々がより良く生きる豊かな未来」につながる新たな価値創造を目指し、多様な人々、コミュニティ同士が互いのために補完しあい、またその価値を高めあいながら、持続的に課題解決および社会変革に向け協働することを構想しています。
新たな価値創造のために、「理論」・「実践」・「対話」を往還するプロセスを通じて、各学問領域における成果を統合し、また、自らの所属する国や地域、組織・立場を越境し、他者との絆を結びながら、課題解決および社会変革を実行していく力を備えた人材の育成を構想しています。
現在構想中の「共創」は以下の領域にて検討を進め、教員候補者(専任・特任・客員の先生方)と共に検討を進めております。
テーマ領域:
教育、IT/DX、地域産業、経営、脱炭素、教育、行政/政治、社会学、防災/社会基盤、医療/健康/福祉、アート 等
1年目を飛騨の本校で学び、2年目以降は全国各地の共創拠点にて実践を行いつつ、対話を通じて理論との場を往還いたします。様々な社会課題をテーマに全国の各地域と連携し、共創人材を育み、卒業後には地域の共創の担い手となり、未来を共創していきたいと考えております。
2022年10月17日現在
上記のコンセプトに基づき、充実した教育プログラムを検討する中で、更なる検討期間が必要との結論に至りました。その理由の一つに現在、議論が進捗し、文部科学省にて検討が進められております『私立学校法改正法案骨子』及び『大学設置基準等の改正』がございます。
令和4年3月29日に公開されました、『学校法人制度改革の具体的方策について』(学校法人制度改革特別委員会報告書:文部科学省 (mext.go.jp))に対して、私立大学からも多くの意見が寄せられ、現在、本方向性についても議論が進んでいる最中であると認識をいたしております。
●私立学校法改正法骨子について、及び学校法人のガバナンス改革に関するQ&A集
私立学校法改正法案骨子について:文部科学省 (mext.go.jp)
学校法人のガバナンス改革に関するQ&A(令和4年5月版):文部科学省 (mext.go.jp)
(以下要約)
○改正の基本的な考え方
「執行と監視・監督の役割の明確化・分離」と「建設的な協働と相互けん制」
○改正の主な方向性
①意思決定:重要な寄付行為の変更は,理事会の決定に加え評議員会の決議が必要になる等
②理事・理事会:理事の選任機関として,評議員会その他の機関を寄付行為で定める等
③評議員・評議員会:理事と評議員の兼職禁止,評議員の下限定数の引き下げ(これまで、理事定数の2倍以上評議員が必要)等
④監事:選解任は評議員会の決議により行い,役員近親者の就任を禁止
⑤会計監査:会計監査人による会計監査の制度化等
また、令和4年9月7日中央教育審議会大学分科会(第169回)にて議論がなされておりましたが、以下の可能性に触れられております。
●大学設置基準等改正要綱(案)
【資料1-1】大学設置基準等の改正について(諮問) (mext.go.jp)
(以下要約)
①総則において、入学者選抜及び教育課程編成について3つのポリシーをに基づき明確に行うこと
②教育研究実施組織等に関する改正:事務職員に関する組織編制について
③基幹教員等に関する改正:1/4の範囲で基幹教員制度の導入可能性について
④単位数の算定方法について:単位時間に対する考え方について
⑤校地、校舎などの施設及び設備等:施設整備に関する制度変更について
⑥教育課程等に係る特例制度
⑦その他
これら法改正の可能性は、現在構想している組織体制に対して変更が伴うものをはじめ、教育の質保証という観点、教職員の更なる強化、及び各地の越境に伴うオンライン化の流れや新しい働き方等、現在構想している教育プログラムにおいても、新しい『私立学校法下』『大学設置基準下』において再度深く検討を重ねることが、中長期的な教育インパクトを鑑みますと、よい影響を与えるものと思料いたしました。これらの法改正の動向を踏まえた、設置申請を構想いたしたいと考えております。
また、同時に現在構想する『共創学』に関連し、この間設立に向けて多くの企業様や地域の方との対話を通じて、地域課題や社会課題の解決に向けて大学に期待される事柄を多岐にわたり把握することができました。理論・実践・対話の往還を通じた、研究での共創をはじめ、社会人(リカレント・リスキリング教育)の需要の強さを実感しているところでございます。
これら1~3を通じて、全日制開学時期の予定延伸、及び共創を促進する機関の設置検討開始のお知らせの計2点をご報告させて頂きます。
(1)全日制開学時期の予定延伸
2022年10月に文部科学省に設置認可申請を予定しておりましたが、法改正の可能性も考慮し、より良い教育プログラムを実現するために、法改正の可能性や議論の進捗状況等も考慮し、最大2年間、その予定を延伸することといたしました。本延伸により、最大で2024年10月の申請、2026年4月の開校を目標に検討をすることとなります。
※ただし検討の状況によっては1年前倒しとなる可能性(2023年10月申請、2025年4月の開校目標)もございます。
『私立学校法改正法案骨子』及び『大学設置基準等の改正』における検討に併せ、様々な地域で学生が街に出て実践するコンセプトや、今まで以上に地域社会と共創すべく対話の場を重ねていくことを構想いたしております。
※なお、2021年11月5日にプレスリリースいたしました、建設計画は、藤本壮介氏の設計支援の元、当初の建設予定地への建設を計画しております。その折には、大学設置基準等改正要綱(案)⑤校地、校舎などの施設及び設備等:施設整備に関する制度変更についても考慮した検討を進める予定です。
(2)共創を促進する機関設置に向けて
また、このたび、当法人内に共創を促進する機関の設置の検討を開始いたしました。この機関では、共創学を通じて、企業様や地域の方と対話を通じて共に様々な構想を行い、地域課題や社会課題の解決に向けた研究と実践を行う予定です。
これまで、大学設立に向けて様々な関係者の皆様にはご協力・ご支援いただき、誠にありがとうございます。より充実した大学運営にむけて準備を進める予定です。
今後とも、変わらずのご指導・ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
〇本件に関するお問い合わせ先
Co-Innovation University(仮称)
一般社団法人 飛驒高山大学設立基金 代表理事宛
WEBSITE https://coiu.jp/
MAIL all@u-hida-kikin.jp
設置計画は予定であり、内容に変更の可能性があります。